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最近よく海外就職を夢見てフィリピンへやって来て現地採用で働く人の話を聞く。

彼等の悩みは本社からの駐在員との関係が多い。

保険を含めた福利厚生等の条件は面接時納得して就職しているのでそこまで大きな問題には至らない。

たとえばマニラのある企業で給料が9万ペソ。

普通の大卒フィリピン人の8倍!

そこだけ聞くとけして悪くない。 

しかし、人間は他人と比較する動物だ。

「ぼけ~っとした駐在員が自分の倍の給料をもらって運転手付で偉そうなんですよホント」

他人との比較が基準になり、そこから優越感や幸福感を味わおうとする。

「他人の不幸は蜜の味!」

物の名前は区別を生む為にある。

努力は差別を生む為にある。

他の国と比べてどうのこうの・・・

自分もそうだが、そういう話をよくする。

集団社会、競争社会

生まれ落ちた時から巻き込まれる避けられない運命だ。

意思が芽生える幼稚園では既に起きている。

私立の名門幼稚園に入れたい。

子供に良い環境を与えたいという事以外に他人との比較によって得られる優越感は絶対存在する。

人種差別というと最悪の響きがあるが、人間として何かに向かって努力するということは人種差別の勝者になりたいという欲求が関与しているはずだ。

しかしその反面日本はそういう事実を隠蔽したがる。

だから”お忍び”という概念が存在するのだ。

よくヤフーの芸能人ゴシップで”お忍びデート”とか書いてあるのを見たことがある。

身分の差を忍ぶ仮の姿で偉い人や有名人が庶民に混じってこっそり何かをするこの表現。

私はそういう欺瞞に満ちた世界が嫌いだ。

若い頃ゼネコンで働いていた時に営業部門にいたことがある。

そりゃもう作為と欺瞞に満ちた世界だった。

公共事業の入札など半年前からどの会社がどの物件を落札するかとっくに決まっている。

各県にスポンサー会社と呼ばれる幹事が存在する。

そこに黒幕がいて、落札金額も含めて全部勝手に決めるのだ。

その辻褄合わせの為に何日もかけて設計と見積書を作成しなければならない。

何事もなかったように各社入札金額を書いて入札箱へ入れるのだ。

しかしたまに間違いが起こる。

1億の指定金額を10億と間違って書いちゃう事が稀にあるのだ。

最低入札金額のはずが最高入札金額になってしまう。

そして大騒ぎだ。

そうなるとまた国土交通省も含めた緊急会議が開かれ巻き戻される。

日本はそういう隠蔽事が大好きだ。


一方フィリピンにはお忍びという回りくどい言葉は存在しない。

だからフィリピンで”お忍びデート”は忍者の恰好をしてデートすることだ。

身分の差も堂々と主張する。

たとえば以前医療通訳の仕事をしてた時、往診の帰りドクターとショッピングモールの前を通りかかった。

するとドクターは

「モトボサツさ、俺はこのガイサノグランドモールには一回も行ったことが無い。だってここは庶民が来る場所だからね 」 
GAISANO
日本人がこんな事言うとアイツはケツの穴が小さいとか、人種差別主義者だとか間違いなく言われる。

フィリピンではそこを普通にさらけ出す。

お忍びグランドモールデートという表現はあり得ない。

大学の授業中に雑談になる事がしょっちゅうあるが、話題の中で自分たちが庶民で貧困であることをけっして隠さない。

ある意味身の丈に従順とでも言おうか。

もしかすると、この開き直ったフィリピンマインドが”オカニナイ ヘルプミー”という事へ繋がるのだろうか?


現地採用と本社からの駐在員の関係

日本は隠蔽された差別国家だ。

だから普通現地採用者を差別するのは良くないという発想になりがちだが

フィリピンというあからさまな差別国家に住んでいるうちに、

人間は本来こういう物なんだという確信を得てきた。


良いとか悪いとかではなくて

人間だから生理的欲求の如く人を差別すると思えば腹も立たない。

私はもうカッコつけることを止めた。

差別も素直に受け入れる。

以前香港に行った時に、スーツではなく汚い恰好をして行ったことがある。

会った相手はコテコテの日系企業駐在員。

”俺様ってエリート”感がにじみ出ている。

私は日に焼けていかにもフィリピンから来た怪しい日本人丸出し。

すると駐在員はまるで私をゴミでも見るような目で上から下まで見た。

「あ~来た来た」 と思った。

ここまで来るともう楽しい。

しかしここで

「WHY?」 


と思ってはいけないのだ。


去年気まぐれでマラソン大会に出たときにスポンサーがMILOだった。
1MILO
強い子のミロだ。

ちなみにフィリピンでミロって言うと得意げに訂正される。

「あ~マイロね!」

「ソス ギャータイ」


出場用のユニフォームが支給された。
P1071445

ザラっとして着心地が良い。

休日はこれに限る。

このままモールに行くとフィリピン人の対応はガラッと違う。

まずゲートで車を念入りにチェックされる。

そしてコンドミニアムとか家のチラシは絶対くれない。

頂戴って言っても完全丸無視だ。

表に出るとジプニーが止まる。

完全差別だ!

フィリピンの醍醐味はこの分りやすい差別だろう。

所詮日本人もフィリピン人も同じ人間。

差別欲を含む根底は同じではなかろうか?

だから人間ってその程度のものだと思う所からスタートしようフィリピン生活。 

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