フィリピンで有名な山下財宝

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フィリピン人で有名な日本人といえば元AKBの秋元才加ではなく”YAMASHITA”。

今回はフィリピン各地で突然出てくる日本軍が埋めた金塊について語りたい。


山下財宝って何?

昔少々わけありでマニラのトンドに1ヵ月ほど滞在していた時に私に向かって「YAMASHITA」と声をかけてくるタンバイがいた。

やたらと目がギラギラしている。

第二次世界大戦のマレーの虎としても有名な『山下康文』大将のことだ。

日本人よりもフィリピン人の方が日本を知っている。


ー ウィキペディアより ー
フィリピンで一般的に語り継がれている伝説では、「東南アジア(主にビルマ)の欧米諸国の植民地政府が貯蔵したまま放置した金塊を、これらの地を占領した日本軍が徴発、シンガポールからフィリピンで中継し日本本土に海上輸送しようとしたが、連合国軍の潜水艦や航空機による日本と東南アジア間の海上輸送路への攻撃が激しくなったために、フィリピン内に隠しておいて日本の敗戦の直後に引き上げようとしたところ、関係者が戦犯として連合国軍により処刑されたため在処の情報が失われた」とされている。


陸軍大将だった彼は軍資金をフィリピンに隠したらしい。

その噂を巡っていろんな逸話がある。

旧大統領マルコス氏はこの山下財宝の力で大統領になったという噂

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ビサヤ諸島の戦い

70年以上前、実はセブも激しい戦場だった。

日本人会をはじめとする少数の日本人がレイテ島を含め慰霊を行っているのだが、セブの持つイメージにそぐわないせいか、それが大々的に紹介されることは少ない。

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セブは平和な南の島リゾートでかつて激しい戦闘のあった場所とは無縁のイメージ。

マクタン島のシャングリラで優雅にファイブスターのサービスを受け贅沢なひと時が似合うのだ。

殆どの日本人にとって戦争は歴史の教科書で習うものだとして蓋をされつつある。

セブの日本軍

かつてダウンタウンを中心にアメリカ軍との激戦が繰り広げられた。

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スペイン時代ダウンタウン「コロンストリート」。

日米の戦闘によってほぼ破壊されたのだ。

私が働いているセブノーマル大学には小さな博物館がある。

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元々この建物は日本の憲兵隊の司令基地だった。

拷問で死んだアメリカ人やフィリピン人の霊が今でも彷徨い出てくる・・・・・学生談

セブノーマル大の博物館に行くには表のガードマンにミュージアムといえば入れてくれる(はず)。

拝観料は20ペソ程度だと記憶しているが、そんなに高くない。

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当時マンダウエ市にあった駐屯地。

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激しい戦闘で破壊された建造物。


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セブの観光地で有名な?サンペドロ要塞は日本軍の軍の病院等として利用されていたらしい。

最後の砦グアダルペ


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戦局は悪化し、日本軍はグアダルペの山へ追われた。

そして山下財宝の一部を日本軍が埋めたという話が民間伝承になっている。

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ある日、うちのティムの知り合いから妙なオファーが来た。

「親戚の土地を買わないか?」

話を聞いてみると、その親戚が所有しているグアダルペの土地に山下ゴールドが眠っているという伝説があるらしい。

「うちの敷地には山下ゴールドが眠っている。お前は日本人だから分かるだろう?」

フィリピン人は日本人だったら山下ゴールドがどこにあるのか分かると思うらしい。

非常に興味深い思考だ。

うさん臭さ120%だが、日本軍最後の砦を見たいという気持ちがあった。

グアダルペと言っても街から随分と山へ進んだところだ。

アミーゴ号を山道の途中へ置いて歩いて登山だ。


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昔キックボクシングのトレーニングで標高300mの石嶺山を麓から走って登っていたことがある。

この程度の山をトレッキングするのは本能が疼く。

ティムの知り合いとその親戚が迎えにきた。

噂の土地はお婆さんの所有物らしい。

お婆さんは体が弱いので息子が代わりに来た。


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セブはビーチのイメージだが、私にとってはなぜかセブは山に縁がある。

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お婆さんの息子のペースが落ちてきた。

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お婆さんの息子が指をさした。

防空壕だ。

「サウナ ナイ ハポン ディハ」昔日本人がそこにいたんだよ

中に入ろうと思ったが、帰りにしよう。

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道が殆ど無くなってきた・・・

正に俺がルールだとランボーみたいな気分になった。

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最初快調だったお婆さんの息子はココでダウン・・・

マノック(ニワトリ)とイロ(犬)が案内するから先に行ってくれと言われた。

「はぁ??????」

冗談のような話だったが、ニワトリはどんどん先へ進む。

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小走りに超マイペースで駆け上がって行く。

っていうか早すぎ・・・


私の事なんてどうでもいい感じがした。(たぶんB型だろ・・・)

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犬は時々振り返ってくれた。(たぶん気を使うA型)

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本当にこの道(道じゃないけど)合っているのだろうか?

これって道じゃないよね???

シャツは既に汗でビッチョリと濡れている。

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歩みのノロい私を気にしてくれる優しいA型犬。

どこかへ消えてしまったB型のニワトリとは対照的だ。

犬には100ペソチップだろ。

途中で挫折した後続部隊が来るまでA型犬と私はしばし一緒に待機。

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お婆さんの家から反対側へ少し下ったところに噂の財宝が隠されているとの言い伝えがあるらしい。

セブ市内が見下ろせる山の中。

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お婆さんの代から言い伝えられた山下財宝伝説。

近所の地主CNT Lechon(セブでは有名なレチョンの店)のオーナーがこの伝説を信じ1年かけて穴を掘ったらしい。

しかしお宝は出てこなかった。

「日本人なら分るんじゃないか?」

そういう話になったそうだ・・・


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近くには沢山チリの実が生っていた。

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サントルの実がそろそろ食べごろだった。

昔の兵隊さんもこの実を食べたのだろうか?

たった70年で戦争とその犠牲はほぼ忘れられてしまう。

そしてまた歴史はいつか繰り返すのだろう。

山からセブ市内を見下ろしながらしばし感慨に浸った・・・


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